シン・母 遠距離介護日記+

遠方にいる認知症の母の備忘録を中心に、日常のあれやこれやを書いています。

認知症母の勘違いや思い込みの激しさに困惑します

ここ数日、母が、大好きなバナナを食べていません。

遠距離介護の時は見守りカメラで安否確認をしていますが、同時に部屋の様子に変化がないかみています。

いつもと違った様子、見慣れない物が置いてないか、町内の回覧板が置きっぱなしになっていないか等々。

母は買い物に行けないので、週に一度バナナやお菓子などを私がネット注文し、宅配してもらっています。

いつもなら、届けられてあっという間になくなるバナナが、数日経っても黄色いかたまりのまま、キッチンの隅に置かれています。

不思議に思って母に理由を聞いて、返ってきた答えに困惑してしまいました。

 

母「あのバナナは、この間来た人が置いていったの。また取りにくると思う」

 

認知症になってから、母は私の想像の斜め上を行く発想をします。

「えっ??」と思うような言動の変化があった時、私も心中穏やかではいられません。

でもなにか理由があるはずです。

これからの対策のためにも、原因を考えます。

 

玄関に配達されたバナナは、ヘルパーさんがリビングまで運び、指定の場所に置いてくれます。

おそらく「こちらに置いておきますね」と声かけしてくれた言葉が、

『こちらに置いていくので、また取りに来ますね』に変換されてしまったのでしょう。

最近は、母の頭の中でこうしたバグが起こることが増えてきました。

そんな風に解釈がずれていくのかと、認知症という病気、人間の脳の繊細さに驚くばかりです。

母を見ていると、私の脳も同じようにもろいのだろうか、ちょっとしたきっかけで母と同じようになってしまうのだろうかと、正直不安になったりもします。

やっかいなことに、認知症の母は一旦思い込んでしまうと考えが凝り固まってしまいます。

後から「そうじゃなくて、これはこういうことなんだよ」とどんなに説明しても納得してくれないのです。

 

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話の通じなくなった母と向き合うのは、とてもしんどいです。

イライラして怒鳴りそうになる自分を抑えるのは、ほとんど苦行です。

「もういいわ、勝手にして」

そう言って電話を切ったことも、正直あります。

それでも、母を放り出してしまうわけにはいきません。

お互い笑顔でいるためには、母の変化を受け入れていくしかないのです。

この先、母はどうなってしまうのか。

私の理解の及ばない所に行ってしまうのか。

どうか、最後まで母を受け止めきれますように、と願うばかりです。

 

本日の備忘録

・単純な声かけも、母には正しく伝わらないことがある
・母の思い込みに自分の感情を引きずられないこと