シン・母 遠距離介護日記+

遠方にいる認知症の母の備忘録を中心に、日常のあれやこれやを書いています。

母の半年に一度の認知症検査に行ってきた

ここのところ、ブログのタイトルだけ入れて保存し、ねかせているうちに、自分の中の「書きたい気持ち」が薄れてしまい、『これ、もういいや』になってしまうことが多い。

気持ちや思いつきは、新鮮なうちに文章にしてしまわないとダメなのかもー

 

先日の帰省時、大学病院の脳神経内科へ母の認知症検査に行ってきた。

半年ぶりだ。

母は、昨年1年間の認知症の進行スピードがとても速かった。

生活面で困ることも目にみえて増えていたし、前回6月の心理検査の結果も良くなかったので、それまで飲んでいたガランタミンに加えて、8月からメマリーも開始。

今回の検査は、そのメマリーの効果をみる意味合いもあった。

 

aoi50202204.hatenablog.com

 

今回はМRIは撮らなかったので、心理検査(MMSE・HDS-R)のみ。

最初から最後まで、母の緊張ぶりは相変わらずだった。

私とのやりとりでは答えている質問にも、言葉が詰まって出てこないようだ。

検査に取り組む母の隣で、小さい子を見守る母のような気持ちになる。

 

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結果、前回とほぼ変わらず。

どっちがどっちだか忘れてしまったが、15点と18点。

前回は13点と17点だったみたい。

微妙だが、上がっていた。

母の体調や緊張具合でも点数は変わるので、上がっていたからといって単純に良かったというものでもないけれども、「悪くなっていなかった」という事実に安堵した。

もちろん、大切なのは点数の良し悪しではなく、母がちゃんと生活できているかどうかなのだけれど、私の目からみても、ここ最近の母の様子は少し落ち着いてきたように思っていた。

検査結果が良かったことは、その裏付けがされたようで素直に嬉しい。

今年の春から訪問介護のスタッフさんに入ってもらったり、見守りカメラの設置など住宅環境も整えたりと、母を独りで置いておける環境が整ってきたことも大きいと思う。

私が2~3週間に一度は帰省していることも、母の情緒の安定に影響しているかもしれない。

栄養、運動、睡眠の不足と情緒不安定は、認知症の悪化に直結していると思う。

先生からも「良かったですね。お薬の効果あるのかもしれませんね」ということで、ガランタミンとメマリーの服用は続けていくことになった。

 

母の認知症が始まった頃に比べると、私の気持ちもだいぶ落ち着いてきた。

初期の頃は、飲んでたお薬のせいじゃないか、とか、足の手術で全身麻酔した影響じゃないか、とか、とにかく「認知症」だと認めたくなかった。

「原因」とか「責任」とか、そんなことばかり考えた。

まだ引き返せるんじゃないか、と思って、あきらめもつかなかったし。

(実際に軽度認知症の段階なら、半数の人は生活環境の改善などから元に戻る可能性があるらしい)

 

母が何かおかしなことを言ったり行動したりすると、怖かった。

母が変わってしまうこと、母が1人で暮らせなくなって、自分の生活も脅かされること。

母がかわいそう、私だってかわいそう。

毎日「どうしてこんなことに?」と思っていたし、たまたま親子そろって大殺界と呼ばれる年回りだったこともあって、「当たっているのでは?」とさえ思ってしまった。

気持ちのよりどころを求めて、認知症関連の本を片っ端から読んだ時期もあった。

 

いまようやく、認知症の母がノーマルな状態になりつつあるというか、「今の母も母」だと受容できるようになったというか。

遠距離介護の生活にも、慣れてきたのかもしれない。

私の気持ちが落ち着いたことで、母への接し方も少しは上手になってきたのかなと感じている。

母の無邪気な笑顔をみていると、ゆるキャラのような、なんともいえない愛しさもこみあげてくるようになったし。

先のことは、どうなっていくのかわからないけど。

このまま、穏やかに過ごしてくれたらいいんだけどな……