シン・母 遠距離介護日記+

遠方にいる認知症の母の備忘録を中心に、日常のあれやこれやを書いています。

気持ちが落ち着かない時は、本を読む

精神的に落ちている時や悩みごとがある時は、無性に本を読みたくなる。

悩みにも、種類がある。

 

①第三者の助けが必要なもの

②友人に聞いてもらうだけで楽になるもの

③自分で消化しないと先に進めないもの

 

たいていは、②と③だ。

②は予定調和というか、特に答えを求めているわけではなく、単に気持ちを吐き出したいだけであり、若い頃、恋愛に悩む時期がそうだった。

そう深刻なものではないことを相手も承知しているし、お互い様だったりして、ひとしきり話をすればスッキリする。

 

③は自分の本質に関わることや家族のこと、職場の人間関係だったりして、友人に話して聞いてもらうことは、お互いに荷が重かったりする。

まずは自分で不安や悩みの正体をクリアにし、向き合って消化する必要がある。

そんな時、本を読む。

 

不安定の原因というか、引き金になった出来事はたいてい自分でも把握しているので、まずはその時の気持ちに合った本を探す。

自分に自信が持てなくなった時は、自己肯定感に関する本。

仕事の人間関係で嫌なことがあった時は、「繊細さん」や「鈍感力」、「上手に受け流す方法」などが書かれた本。

落ちた気持ちを救い上げてくれるような言葉や、モヤモヤの答えを求めて、気持ちが落ち着くまで何冊でも読む。

 

気を紛らわせるために関係ない本を読んだりすることは、あまりない。

どっちみちそのことばかり考えてしまうので、いっそダイレクトにその時の悩みや不安に向き合ったほうが気が楽だ。

はっきりとした答えがみつからなくても、不安や悩みの正体がクリアになって方向性が見えてきたりもするし、読むだけで癒されたりもする。

読み疲れて「どうでもよくなる」瞬間もあって、それはそれで休息になったりもする。

 

母に認知症の兆しがみえた時も、そうだった。

自分には縁のないものだと思っていたから、なんの心の準備もなかった。

当然戸惑ったし、得体のしれないものが忍び寄ってくるみたいで、毎日焦りと不安しかなかった。

母の病気は目にみえて進んだし、ほぼ独居状態だったので、具体的な対策も必要だった。

 

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最初のころは特に、「しっかりしていた母が、どうしてこんな病気になってしまったのか」ばかり考えていた。

原因を突き止めたい気持ちが、大きかったと思う。

現実を受け入れられないというか、逃避というか、「なにか(原因)のせい」にしたかったのかもしれない。

朝から晩まで何をしていても思考がそこにいってしまうので、関連する本にどっぷりハマっていることで、むしろ心が落ち着いた。

認知症という病気や薬について書かれた医学書的なもの、公的な介護サービスについての解説本、接し方や環境の整え方など介護に関するもの、認知症家族の気持ちに寄り添ったものや体験談など。

知らない状態では不安しかないし、解決策を考えることもできない。

たくさん知識をつけることで強くなれるし、気持ちの余裕も生まれる。

私の気持ちが安定すれば、家族にも穏やかな気持ちで接することができる。

 

最近は、kindleの読み放題を利用している。

月額料金はかかるけれど、気になった本をどんどんカートに放り込んで読み進めることができるので、とにかく数を読みたい私にピッタリだ。

読み放題のいいところは、途中でも躊躇なく次にいけるところだ。

相性の合わない本は退屈に感じるし、いくら読み進めても響いてこない。

私の欲しい情報はそこにはない、ということだと思う。

最初の1ページから(なんなら最初の1文だけで)興味をひかれる本は、たいてい最後まで集中して読めるし、何かしら自分の糧になってくれるものが多い。

しっくりくる本だけを、手元に残しておけるのもよい。

上限20冊という縛りはあるけれど、くり返して読みたい小説と違い、実用書などは1回読めばOKなものも多いので、不自由は感じない。

関連するおすすめ本が、次々上がってくるのもありがたい。

読み放題に含まれていないものもあるが、説明文やレビューをみて、どうしても読みたいと思ったものは購入して読んでいる。

 

ライブラリの20冊をみると、その時々の自分の興味の遍歴がみえたりして面白い。

以前は、20冊のほぼすべてが、認知症に関する本だった時期もあった。

今は少しづつ入れ替わって、インテリアだったり、ファッションだったり、料理本だったりと軽めの読み物も多い。

気持ちが安定しているということだろう。

私にとって本を読むことは、セルフ・カウンセリングのひとつなのだ。