シン・母 遠距離介護日記+

遠方にいる認知症の母の備忘録を中心に、日常のあれやこれやを書いています。

11月の蒸し暑い日

起きたら小雨が降っていて、カーテンを開けても部屋の中がどんより暗いので、ずっと照明をつけていた。

さっきから、ようやく青空がチラチラみえてきてホッとする。

照明のついた部屋から薄暗い空をみていると、なんとなく心細いような、もの悲しいような気持ちになってしまう。

外がだいぶ明るくなってきたので、照明のスイッチを切ってみる。

切った瞬間、外の明るさと部屋の明るさが、十分馴染んでいるのを確認して、なんとなく安心する。

 

湿気がすごく、蒸し暑く、ちょっと動くと汗が噴き出るので、ハンカチが手放せない。

テレビでは羽毛布団が紹介されていて、「暖かいですよー」とか言っているけれど、体感と季節のズレが大きすぎて、ピンとこない。

11月だということが信じられない。

 

一昨日「林哲司の世界」のコンサートに行ってから、80年後半~90年代前半ポップスの沼にハマっている。

YouTubeでおすすめが次々あがってくる度に、どれもこれもドンピシャな選曲ばかりで胸が熱くなってしまう。

稲垣潤一 「思い出のビーチクラブ」「APRIL」

杉山清貴ふたりの夏物語」「風のLONELY WAY」

原田知世天国にいちばん近い島

これらは、もう脳内ループが止まらなくなってしまった。

これも、何度も観てしまう……

なんて、キラキラした時代だったのだろう。

いま思うと、若くて元気で気楽にいられた時とこの時代が重なったって、幸せなことだったんだろうな。

尊い」って表現はあまり使ったことがないけど、今そんな気持ち。

 

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こうやって書いている間も次々懐かしい曲が流れてきて、今はカルロス・トシキ&オメガトライブ「君は1000%」」が。

履歴から歌手とか年代とかジャンルとかを絞って関連曲を流しているだけだから、別に不思議なことではないんだけど、それを一瞬で判断してやってのけるんだから、AIってすごい……

 

占いなんかも、これに近い感じなんだろう。

散りばめられたデータを集めて解析したものがあって、相手の顔色や反応をみながら小出しにしていくんだろうけど、占いに行く時は「当てて欲しい」と思っているわけだから、自分から、なんかヒントを提示しちゃってるんだと思う。

で、占いする人と占いされる人の共同作業で一つの答えを見つけていくという。

 

占いは数回行ったことがあるけれど、そういう時はやっぱりすごく迷ったりしている時だから、いま思えば当たり前のことを言われていた気がするけど、それでもなんだか安心した記憶がある。

カウンセリングのようなものだと思うから、それでスッキリしたり、気持ちが前向きになるなら、いいと思う。

 

YouTubeは、杉山清貴&オメガトライブを流してる。

自分専用のジュークボックスみたい。

昔は手作業でカセットテープに録音していったものだけど、便利だなぁ。

精魂込めて作成した「オリジナルテープ」を友達と交換するのが流行っていたけれど、曲名リストを記入したり、デコったりするのも、また楽しかった。

いろいろ思い出して、懐かしい。

曲を聴けば気持ちだけその時代に戻るけれど、もう30年以上も前のことで、そのことにも驚く。

 

頭の中でいろんな曲をループさせながら、食材の買い出しへ。

日中は半袖で大丈夫と聞いていたけれど、なんとなく11月に半袖を着る気持ちになれなくて、シャツを羽織って行った。

歩いて10分程の距離だけど、日差しがギラついていて、思わず日傘をさしてしまった。

突風が吹くので、負けまいと風に抵抗したけれど、骨が折れそうなくらいに圧がかかったので、途中であきらめる。

すれ違う人が「日傘やめればいいのにー」と思っているんじゃないかと、意識してしまう。

 

スーパーで、衣つきの揚げるだけになっているエビフライ、お刺身ちょっと、トマトとかレタスとかの野菜、忘れちゃいけないタルタルソースなどを購入。

買い物袋は重いし、蒸し暑いしで、歩くペースが徐々に落ちる。

ノロノロ足で帰り、室温をみたら27度を軽く超えていたので、ミニ扇風機をかけた。

 

遠距離の母に日課のビデオ電話をかけ、笑顔をみて安心する。

寒暖の差が激しいし、実家の室温がどうなっているのか心配でこまめにチェックするけれど、今は室温23℃なので問題ないみたい。

 

以前に兄が母のことを、「なんか、家の中に年老いた猫が一匹いるみたい」と言っていた。

一日の大半をリビングの椅子に座り、家の中を移動する時も、ソロソロ、ノロノロ歩き、時々窓辺から外の様子を眺めている様が、老猫っぽいのかも。

 

つい母にイライラしてしまいそうな時は「お母さんを老猫だと思って」「ゆるキャラだと思って」微笑ましく見守ろう、とお互いに言い合うことにしている。