最近、母の髪は私が切っています。
足を悪くしてから、1人で美容院に行くことができなくなりました。
その日の体調や気分で美容院に行くかどうかを判断するので、事前に予約は入れられません。
私が帰省した際、当日の電話では予約がとれないことが多く、「じゃ、また次の機会に……」と先延ばし。
母の白髪は目立ち、髪も伸びて、無造作にまとめるだけになっていました。
ある日、すっかり伸び切った母の髪を眺めていた時のこと。
「あれ?これって、私が切ればすむことじゃない?」と思い、すぐにAmazonで道具を調達しました。
「散髪ケープ」は、ホームヘアカットには欠かせません。
最初は、「別にいらないかー、新聞紙があれば」って思って注文しなかったんです。
ゴミ袋2枚を母の身体の前後にぐるっと巻き、下に新聞紙をひいて、トライしました。
結果……後始末、めちゃめちゃ面倒くさかったです。
静電気で細かい髪の毛がびっしりゴミ袋にはりつき、えらいことに。
その日のうちに、次回にそなえて「散髪ケープ」を注文しました。
これ、本当に便利ですね!
母にスッポリかぶせるだけでいいし、髪の毛も取り除きやすい素材になってます。
外す時に少々気をつけていれば、下に新聞紙をひく必要もないくらい。
このケープのおかげで、ホームヘアカットのハードルが一気に下がりました。
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後は、ヘアカットに欠かせないハサミ。
自分用に100均のヘアカットばさみも買ったことありますが、やっぱり切れ味が全然違います。
シャキシャキ気持ちがいいくらいに切れるので、母の髪を切るのが楽しくて、今では帰る度に「切らせて!」とお願いするくらいです。
母の髪はフワフワと多くクセがあるので、カットばさみである程度形を整えた後に、厚みのある毛先をすきばさみで梳きます。
なんとなく、植木の形を整えているような(やったことはないですが)そんな感覚です。
人から褒められることも多く、素人ながら、母に似合う髪型に仕上がっているのではないかと満足しています。
白髪染めは、もう2年くらい前にやめました。
最初の1年くらいはあまり綺麗な状態ではなかったですが、現在は完全なシルバーヘアになりました。
時々、にごりのない綺麗な白髪の方を見かけると憧れを感じますが、母はそのタイプではなかったようです。
前に美容師さんにその話をしたら、「あれは選ばれし一部の人だけだから……」と言っていました。
私も母に似た髪質なので、あの綺麗な白髪はきっと無理でしょう……
お金の面でも負担が減りました。
今は母のケアに何かとお金がかかるので、美容院代が全くかからないのは本当に助かります。
以前は、2か月に1度のカットとカラーで1万円。
年額6万円のコストダウンです。
自宅でのカットは母の身体も疲れないですし、一緒に行く私も待ち時間を持て余していたので、ストレスがなくなりました。
今になって思えば、なぜもっと早く「私が切る」という方法を思いつかなかったのか不思議なくらい。
自宅ヘアカットは、遠距離介護の中で『本当にやってよかったこと』の一つだと思います。