シン・母 遠距離介護日記+

遠方にいる認知症の母の備忘録を中心に、日常のあれやこれやを書いています。

アルツハイマー新薬「レカネマブ」承認で思うこと

昨晩の9時のニュースで、アルツハイマー病新薬「レカネマブ」が承認されたと速報が入った。

いま母が飲んでいるガランタミンもメマリーも、あくまでも「進行をゆるやかにする」(それも実際のところはわからないが)お薬だ。

先生の説明を聞いても、その働きが消極的なものだということが分かる。

レカネマブはこれまでの治療薬とは異なり、脳に溜まるたんぱく質に直接働きかけるという。

もしかしたら、本当に画期的な、希望が持てる薬なのかもしれない。

正直、複雑だ。

「間に合わなかったな……」と思った。

レカネマブは症状が軽度の患者に適用されるらしいので、母は完全に対象から外れている。

 

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今は実家に帰省中で、新薬承認のニュースを、母も一緒に見ている。

画面に表示される「認知症」の文字をみて、母はどこまで理解して、どう感じているのだろう。

こういう時、ちょっと落ち着かない気持ちになってしまう。

母は特に反応するでもなく、表情も淡々としている。

 

母が薬を始めて1年になる。

あともう少し時期がずれていたら、もしかしたら………と思わずにはいられない。

 

同時に、自分達のことを考えると、こういった薬が出てきてくれるのは希望になる。

母が認知症になって、それまでどこか他人事だった「認知症」が身近なものになった。

遺伝の有無はわからないが、「もしかしたら自分も」とは考えてしまう。

うちは夫婦2人で子どももいない。

親が認知症になれば、子どもに負担がかかることはよく分かっている。

むしろいなくて良かったのかもしれないが、今の母と私の関係を思うと、私には頼れる存在がいないことも事実だ。

母を見てきたから、きっと私は、認知症には敏感になりながら歳をとっていくと思う。

もし自分や夫に兆しがみえた時、少しでも効果のある薬が存在していることはとても心強い。

母には間に合わなかったけれど、自分達には間に合う可能性が高いということだ。

更に効果のある新薬が出てくることを期待したいし、願わくば、今の母の状態でも効果のある新薬が、これから出てくることに希望を持ちたい。