シン・母 遠距離介護日記+

遠方にいる認知症の母の備忘録を中心に、日常のあれやこれやを書いています。

認知症の母ができること、できないこと。決めつけはやめよう

数日前のこと。

ちょっと驚くことがあった。

その日、夜のお薬を飲んでもらおうとビデオ電話をかけた。

母はもう料理をしないので、夕方ヘルパーさんにお弁当を届けてもらい、家のお皿に移し替えてもらっている。

電話をかける前に見守りカメラで確認すると、食事をした形跡がない。

多分、お腹が空かなくて、いったん冷蔵庫に入れたのだろう。

母に声かけをして、冷蔵庫から出してもらった。

 

冷蔵庫のとなりに電子レンジが置いてあるが、認知症が進んできた昨年頃から、母が電子レンジを使うのを見たことがない。

母に使い方を説明した時も「よく分からない」と言っていたので、『母は電子レンジが使えなくなった』と思っていた。

 

『ご飯冷えちゃったけど大丈夫かな。仕方ない、そのまま食べてもらうか』

 

……と思っていたら、母がいそいそと電子レンジの扉を開けて、お茶碗を入れているではないか!

 

『えーっ!お母さんが、電子レンジ使ってる……!?』

 

どこのボタンを押すかは迷ったらしく、マゴマゴした様子だったので声かけをしたけれど、ちゃんと布巾を使って(熱いので)レンジからお茶碗を出していた。

もしかしたら、たまたま今日できただけで、明日には電子レンジが使えなくなっているかもしれない。

それとも、うまく言葉で伝えられなかっただけで、実際には、私の知らないところで電子レンジを使っていたのか?

どちらにしても、驚いたし、嬉しい。

私が「できない」と思い込んでいただけで、母の頭の中に、ちゃんと記憶は残っていたのだ。

 

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認知症は治らないし、進むのみ」と理解しているから、母の状態について、あまり期待はしないようにしている。

『母は、また良くなる』と信じることは辛いことだし、現実を諦めて受け入れるほうが心穏やかにいられる。

 

でも、『母はもう、〇〇することはできない』と決めつけることは良くないことなのかもしれない。

本当は母が自分でできることなのに、私の思い込みでその能力を奪うようなことになっていないか、改めて考えた。

 

人はそれぞれ違うのだから、進み具合も、症状の現れ方もきっと違う。

「母は認知症だから」のレッテルでいろんなことを諦めてしまわないように、「母の電子レンジの件」は心に留めておこうと思う。